8月は一年で一番暑い季節
父の時も、母の時も、そしてポコの時も
一年で一番暑い時期に病院へ通ったけれど、いつも心の中は木枯らしが吹いていました。
最愛の者を亡くした心の隙間は、時間だけが心を癒してくれる薬。。。
看病しながら色々な病気の特徴や進行がわかる様になり・・・
色々な知識が得られた頃には、自分が歳を取りペットを飼える状況ではなくなるのでしょうね。。。たぶん、我が家もぶなぴーが最後の子になると思います。
今までの闘病生活の中で学んだ事、と言うより先生から教わった事がたくさんありました。一番の衝撃的事実は、静脈点滴の事。。。
ポコは、ハンガーストライキになった時にご飯と同時にお水を飲まなくなってしまいました。慢性腎不全の子がお水を飲まない、イコール、腎機能の悪化が懸念されました。
先生からの提案で、自宅で皮下点滴を勧められました。
私はどうしてもポコの体に針を刺す事が出来ず、主人と一緒に病院へ何度か通い、皮下点滴の仕方を習いました。
先生から「もう大丈夫ですよ」とお墨付きを頂いて、翌日からポコに皮下点滴を始めました。
最初の頃は、うまく出来なくて液漏れしてしまったり・・・
点滴後、ポコの寝ていたベッドがビショビショになってしまった事もありました。
最初皮下点滴は、首の後ろを摘んで針を刺す所を作り点滴をします。
所が、長い間同じ所に針を刺していると、皮膚が硬化して点滴が入らなくなります。
先生と相談しなら、場所を変えながら皮下点滴を続けました。
1箇所で針を刺しているとまた皮膚が硬化してしまうので、首の後ろ左右・背中の真ん中左右・腰の左右と6箇所をローテンションしながら点滴をしました。
ポコは、2017年6月から点滴を始めて、亡くなる当日まで3年2ヶ月間皮下点滴をしましたが、6箇所で回す様になってからは皮膚が硬化する事はありませんでした。
ポコ点滴していたのは、ソルラクト250mlでした。
体重5kgの子では少し多いそうですが、ソルラクトは250ml/500mlの2種類しかサイズがない為、また途中で止めるのは大変なので、浮腫を確認しながら250mlずつ点滴をしました。
腎盂腎炎闘病中闘病中は、朝晩2回の点滴で早く菌を尿に排出させる為に。亡くなる2週間位位前は、一度に多量の輸液を入れてしまうと筋力が落ちて体に負担が来るため減らして入れていました。
皮下点滴をする時は、必ず浮腫を確認して、お腹や四足の付け根などに液だまりがないことを確認しました。毎日確認していると、わかる様になりますが「あれれ?」と迷った時は延期と先生から言われていました。
ソルラクトの輸液は、たぶんどんな輸液もそうですが、輸液に目盛りがついています。
所が逆さまに吊るして加圧バックに入れると圧力で圧迫され、メモリの数値より実際の輸液を流した量の方がたくさん入ってしまいます。
これは実際自宅で皮下点滴をしている方じゃないと分かりづらいのですが、その為、このラインまで入れると、実際入れたソルラクトは〇〇mlという様に、自分独自の輸液を流す為に表を作りました。
また250mlを入れて、次に輸液をいらられる時間の統計を取りました。
最初の頃は、毎日同じ時間に浮腫の確認をして250mlを入れていました。
記録表には、日にちと時間と輸液の量を記録しました。
点滴は、長期に分かって体内に入れていると、犬も高齢になって老化現象だとは思いますが、合わせて心臓が悪くなる場合が多いです。通常のお水を飲むのと違い、強制的に水分補給する訳だから、それだけ心臓に負担が掛かると言う事です。
心臓が悪くなって来ると、輸液の吸収が悪くなります。
ポコも点滴を始めて1年以上した頃から浮腫が残る様になり、輸液を入れる時間を少しずつずらして行きました。
慢性腎不全になると心臓も悪くなり、心臓が悪い子は、腎臓が悪くなるのは、互いに正反対の治療が必要になるからです。
ポコも後半は、心臓のお薬を飲みながら点滴をしていました。
体調を崩してからは、最初は先生からの指示で心臓が心配だからとの事で、1日250ml の皮下点滴でした。
しかしポコが全くお水を飲めなくなってしまってからは、先生の判断で
この子の心臓は大丈夫だから、浮腫がなくなったら輸液をどんどん入れて対応しましょう。
とアドバイスを頂きました。
最後の1ヶ月くらいの間は、350~380ml/日の皮下点滴をしていました。
確かに、老犬の心臓は点滴をしながら悪くなる場合が多く、小型犬は心臓が悪くなり始めると進行が早い子が多いとの事でした。
先生は、ポコちゃんは心臓が強いから頑張れる!
と何度も言って頂きました。
ポコの心臓は最後の最後まで一生懸命頑張ってくれました。
我が家で皮下点滴をするときに便利だったものは、以前から使っていたタオルハンガー(IPPIN ランドリースタンド IPP-300)でした。
点滴をする時は、食卓テーブルに犬のベッドを置いて、このハンガーにS字フックに加圧パックを吊るして皮下点滴をしていました。
皮下点滴は、静脈点滴と比べると効果は少し少ないですが、本人の負担などを考えると、自宅でできる利点、経済的にもずいぶん助かりました。
病院によって、自宅での皮下点滴を推奨して頂けない所もありますが、そう言った意味でもあの時に先生から自宅で皮下点滴をしたらどうでしょうとお話し頂けた事はとてもありがたかったです。
体調を崩してからは、先生に何度も静脈点滴を勧められました。
もしかしたら、あの時静脈点滴をしていれば、まだポコは元気に過ごせていたかもしれません。
けれど病院へ連れて行くだけでも泣き叫ぶ子を毎日静脈点滴に通えただろうか。。。
病院へ行くだけでものすごいストレスと体力を消耗していた事を考えると、どちらが良かったかは、今はもうわかりません。
愛犬の治療は、飼い主がその子の為を思ってする事です。
どれも間違いはない!
一生懸命その子の為にと思って決めた事は、全て正しい判断です。
私はそう思っています。
きっと重病の子を看ていると、必ず迷いは生じます。
けれどその子の為を思ってした事は、全て間違いはないはありません。
私もいつも迷った時に、先生からそう言って背中を押してくれました。
頑張ろう!
きっと一生懸命頑張った後には、希望が待っている気がします!!
ありがとう!
色々な事を教えてくれたポコ、
いつも一緒だよ、ありがとね!!